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道路見学ツアー
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街路樹ツアー~春の神代植物公園と周辺を歩く~

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ツアー実施日:令和元年5月17日(金)

1. 目的

 (公財)東京都道路整備保全公社では、都内で行う道路建設工事や道路関連施設などを見学する道路見学ツアーを企画・運営し、道路の整備や維持管理の必要性をPRするとともに、都民の皆様が道路行政に理解を深める機会を創出しています。
 そのひとつとして、東京都公園協会(神代植物公園)のご協力を得て、令和元年5月17日(金)に「街路樹ツアー~春の神代植物公園と周辺を歩く~」を実施しました。

2. ツアー概要

 このツアーは、武蔵境通りと神代植物公園をガイドの説明を聞きながら歩き、街路樹の魅力を知っていただくものです。
 見学場所のひとつである武蔵境通り(調布保谷線)は、地域の皆様と東京都、調布市および三鷹市との協働により発足した協議会を通じて、地域の特性にあった住民参加型の道づくりが進められたところです。
 長年にわたり意見交換を重ねた結果、多くの方々のご協力のもと平成21年3月に約2キロ区間が完成しました。
 また、この道路の整備においては、全国街路事業促進協議会主催の第22回全国街路事業コンクールにおいて最も優れた事業と認められ、「国土交通大臣賞」を受賞しました。

3. 当日の流れ

①集合・受付
 参加者の皆様には、西新宿にご集合いただきました。受付を済ませ、大型バスに乗って神代植物公園に向かいました。

②バスの車内
 バスの中では、主催者からの挨拶の後、ガイドの上田良就講師から、街路樹の歴史や効用、樹形の特徴、維持管理等について説明していただきました。街路樹の歴史はとても古く、奈良時代にさかのぼるそうです。神代植物公園に近づくとクスノキの並木道を通ります。このクスノキは常緑樹とは言え、春に落葉するという説明もありました。

③武蔵境通りの見学
 バスに揺られて約30分、神代植物公園正門前に到着です。ここで下車して、参加者の皆様にはイヤホンを装着して頂きました。ガイドの話を個別にイヤホンを通じて聞くことができます。
 今回のツアーは武蔵境通りの街路樹の見学から開始しました。この通りは、緑豊かな広い歩道(環境施設帯)を確保するため総幅36mとなっています。歩道部分は幅10mで、この広さを活かして、通常の車道側の植栽帯だけではなく、歩行者・自転車の通行を植栽帯で分離しているところもあります。
 武街路樹はケヤキの大木をメインに据え、アカバナトチノキ、マツ、ヤマボウシ、コブシなど様々な樹木が植えられています。
 ガイドからは、イラストを用いた樹形の説明や、街路樹の紹介の中で、コブシとハクモクレンの違い、アカマツとクロマツの違いなどについて、また、根が伸び伸びと張れるような樹木の好ましい生育環境などについて説明がありました。なお、この道路を整備するときに工夫された点として、沿道にある浅間神社の参道に植えられていたシラカシが、歩道内に街路樹として活用されたとのことです。こうして街路樹の見学を終え、神代植物公園に向かいました。

 
大型バスで神代植物公園前に到着
大型バスで神代植物公園前に到着
コブシの木の下で
コブシの木の下で
赤い花がきれいなベニバナトチノキ
赤い花がきれいなベニバナトチノキ
樹形の説明
樹形の説明
浅間神社前のシラカシ
浅間神社前のシラカシ
アカマツの前で
アカマツの前で
 
④神代植物公園 
 
 今度は神代植物公園の中の見学です。
 この公園は、もともと東京の街路樹を育てるための苗圃でしたが、戦後、神代緑地として公開されたあと、昭和36年に名称も神代植物公園と改め、都内唯一の植物公園として開園されたものです。
 広い園内を時計回りに、山野草園、はぎ園、さくら園と進むと、ここ神代植物公園にしかないという珍しい桜「神代曙」の説明を受けました。そして、雑木林を抜けバラ園に向かう途中で、その実が羽根つきの玉や数珠にも使われるというムクロジの木があり、ガイドの上田講師がその実をいくつかペットボトルに入れ、さらに水を加えて振り始めました。なんと泡立つ石鹸水が出来上がりました。昔は天然の石鹸として使われていたそうです。
 バラ園に入ると、まさに満開の時期で、甘い香りと共に、赤や黄、白、青など、色とりどりのバラが咲きほこっていました。ここでは、散策する人々が香りを楽しめるようにバラの幹を低く剪定していました。また、バラの歴史では、奇しくも大政奉還(1867年)の前をオールドローズ、後をモダンローズと呼び、以前は年一回しか咲かなかったそうです。
 次に熱帯の植物等が展示されている大温室に入ると、適当な湿気を保つためにミストが何か所も設置されていました。カラフルなランやベゴニアなどを見て、熱帯スイレン室、乾燥地植物室などを回りました。

 表に出て、隣接するぼたん・しゃくやく園等を散策し、見学は終了しました。
 
神代植物公園に入ります
神代植物公園に入ります
桜「神代曙」の前で
桜「神代曙」の前で
大きなユリノキの下で
大きなユリノキの下で
ムクロジの実で石鹸水
ムクロジの実で石鹸水
バラ園での説明
バラ園での説明
大温室に入りました
大温室に入りました
⑤質疑応答・アンケート記入

 全ての見学を終え、公園内にある植物会館の教室にて質疑応答を交え、アンケートにご協力いただきました。その後、バスで新宿駅付近まで移動し、解散しました。
 今回のツアーでは、上田講師の造詣の深い植物に関する話はもとより、分かりやすくユーモアを交えた説明で、参加者の皆様は熱心にメモにとったり、質問をされたりと、街路樹についての知識を深め、満足されている様子でした。また、天候にも恵まれ、青空の下で気持ちの良い散策ができました。

質疑応答タイム
質疑応答タイム

4. ツアーをもっと知るには?

 本ツアーの詳細につきましては、令和元年8月1日発行予定の当公社広報誌「TR-mag. 56号」に掲載する予定ですので、そちらをご覧下さい。「TR-mag」のバックナンバーはコチラをご覧ください。