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道路見学ツアー
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街路樹ツアー~丸の内界隈に秋の街路樹を訪ねる~

コンテンツ
令和元年11月6 日(水)、11月19日(火)

1. 目的

 (公財)東京都道路整備保全公社では、都内で行う道路建設工事や道路関連施設などを見学する道路見学ツアーを企画・運営し、道路整備や維持管理の必要性をPRするとともに、都民の皆様が道路行政に理解を深める機会を創出しています。
 そのひとつとして、東京都建設局公園緑地部、(公財)東京都公園協会のご協力を得て、令和元年11月6日(水)、令和元年11月19日(火)に「街路樹ツアー~丸の内界隈に秋の街路樹を訪ねる~」を実施しました。

2. ツアー概要

 このツアーは、道路付属物である街路樹について理解を深めていただき、日比谷公園を起点に丸の内界隈をガイドの説明を受けながら歩き、街路樹の魅力を知っていただくものです。

3. 当日の流れ

①集合・受付
 参加者の皆様には、日比谷公園内「緑と水の市民カレッジ」に集合していただきました。

②概要説明
 施設内にある教室で、公社職員による挨拶、ガイダンスがあり、続いて二人の講師から、散策前の事前講義がありました。
 まず、東京都建設局公園緑地部の職員から、街路樹の役割や現状、維持管理についてスライドを使用して説明していただきました。街路樹は景観の形成機能だけでなく、環境保全や防災機能なども担っています。
 そして、散策ガイドの「緑と水の市民カレッジ」専任講師から、街路樹(並木)の特徴とともに、自然樹形と人工樹形の違いなどについて説明がありました。また、秋ならではの木の実の紹介がありました。椎の実をかじってみたり、ムクロジの実を水の入ったペットポトルの中に入れて石鹸水を作ったりするパフォーマンスなどもあり、皆さん興味を持ってご覧になっていました。

 
東京都建設局公園緑地部職員から説明
東京都建設局公園緑地部職員から説明
ガイドの「緑と水の市民カレッジ」選任講師から説明
ガイドの「緑と水の市民カレッジ」専任講師から説明
ムクロジの実で石鹸水を作る
ムクロジの実で石鹸水を作る
 
③日比谷公園内見学
 教室での講義が終わると、ガイドの説明が聞こえるイヤフォンを装着して出発です!明治36年6月1日に開園した日比谷公園には様々な樹木があります。はじめに、樟脳の原料となるクスノキの下で、その葉の匂いを嗅ぎながら説明を受けました。常緑樹とはいえ春に落葉するそうです。次に、松の木のところでは、害虫を駆除する「こも巻き」の仕組みの説明を受けました。続いて、黄色い花に虫が寄ってくるというツワブキ、実の大きな黄色いカリン、日光に透かすと葉がきれいなトウネズミモチ、首かけイチョウの言われやイチョウの雌雄についてなど、多種にわたり普段聞けないような興味深い説明がありました。

 
クスノキの下で(樟脳の原料ともなる木)
クスノキの下で(樟脳の原料ともなる木)
松のこも巻きの方法
松のこも巻きの方法
首かけイチョウの木
首かけイチョウの木
 
④一般道見学 
 
 日比谷公園内での見学を終えたら、丸の内方面へ一般道の街路樹ツアーに出発です。
まず、公園を出てすぐ日比谷通りにある 「緑化道路第一号」 を歩いていただきました。緑化道路とは、道路と接する公共施設の敷地の一部を互いに兼用し、植栽などを一体的に整備した施設のことです。ここには、多種多様な樹木があり、藤棚もあります。ちょうど十月桜が白い八重の花を咲かせていました。
 日比谷通りを少し北上し、帝国劇場のところで右折し、丸の内仲通りに向かいました。この通りでは、ケヤキや、シナノキ、ユリノキ等の街路樹がおしゃれな街を演出しています。  
 ここから、壁面緑化も美しい赤煉瓦の三菱1号館美術館脇の中庭を通り抜け、都道402号(通称:大名小路)に出ました。イチョウの並木になっていますが、今年は黄葉が少し遅れているようです。東京中央郵便局の前に来ると「郵便局の木」がありました。この木は、「タラヨウ」と呼ばれ、葉の裏側を引っかくと、黒い文字が浮き出て書けるため、「葉書」の語源になったと言われています。  
 続いて、東京駅に向かい、日本の街路樹としては見かけない「桐」が、紋様として駅舎に使用されており、その歴史の説明がありました。さらに皇居外苑に足を延ばし、街路樹とは異なり、伸び伸びとした自然樹形の松やケヤキをご覧いただきました。  
 日比谷公園に戻ると、貴重な「スズカケノキ」を見ることができました。この木の枝を取り、挿し木をして都内の街路樹を増やしていったそうです。このほか、ムクロジやバクチの木などを見て、「緑と水の市民カレッジ」に帰ってきました。
 
緑化道路第一号での説明
緑化道路第一号での説明
緑化道路第一号にある藤棚の下で
緑化道路第一号にある藤棚の下で
八重の白い花が咲く十月桜
八重の白い花が咲く十月桜
丸の内仲通りで説明
丸の内仲通りで説明
郵便局の木「タラヨウ」の前で
郵便局の木「タラヨウ」の前で
皇居外苑から日比谷通りのイチョウ並木を望む
皇居外苑から日比谷通りのイチョウ並木を望む
皇居外苑の自然樹形の松とケヤキ
皇居外苑の自然樹形の松とケヤキ
日比谷公園北側の晴海通りのユリノキ並木
日比谷公園北側の晴海通りのユリノキ並木
都内の街路樹の基となったスズカケノキ
都内の街路樹の基となったスズカケノキ
⑤閉会・質疑応答・アンケート

 教室に戻った後、アンケートにご協力いただき、あわせて、講師との質疑応答を行いました。
 質疑応答では、街路樹の剪定回数や樹種の選定方法などについて質問があり、夏や冬に定期的に剪定し維持管理を行っていることや、樹種の選定にあたっては地元の意向を踏まえて行っている旨の回答がありました。そのほか、草木の病害虫や土の選び方など、庭木の育て方の園芸相談もあり、緑に関するうん蓄の深さに、皆さん感心された様子で、熱心に聞き入っていました。
 なお、この2日間のツアーでは、抽選で当選された34名の方々が参加されました。あらためて街路樹を見直す良い機会ともなり、講師のジョークを交えた説明に笑いもあり、皆さんとても満足していただけた様子でした。

質疑応答タイム
質疑応答タイム

4. ツアーをもっと知るには

 なお、本ツアーの詳細につきましては、令和2年2月1日発行予定の当公社広報誌「TR-mag.58号」に掲載する予定ですので、そちらも併せてご覧ください。「TR-mag.」のバックナンバーはコチラをご覧ください。