東京都土木技術支援センターの概要
当センターは、大正11年に東京市道路局試験所として発足以来、東京都土木技術研究所、東京都土木技術支援・人材育成センターとその名称を変えながら、103年の歴史と成果を引き継ぎ、令和7年4月より公益財団法人東京都道路整備保全公社の一員となった、建設局等が実施する東京の土木事業の推進に寄与する組織です。
新組織としてスタートしたセンターは、政策策定時から工事現場に至るまでの様々な段階で生じる課題や問題点に対して、技術や知見を活用して直接現場をサポートする「技術支援」を基幹業務のひとつの柱として継続的に取組んでいます。そのために必要な「調査・開発への取組」、「技術情報の蓄積・提供」、「土木技術情報ライブラリーの活用」の事業についても引き続き取組みを行っています。
「技術支援」の取組
建設局は、大規模に都市化が進み、密集した市街地や多くの埋設物に近接した道路、河川、公園などの整備を進めていますが、計画から設計、施工、維持管理までの各段階において様々な技術的課題や問題が生じます。
また、都民への説明や苦情等への対応に技術的判断が必要となり、自然災害や事故などのトラブル発生時には、都民の利便や安全を確保するため緊急な対応が求められています。
センターは、このような場合に局内建設事務所や都庁各局、区市町村等からの支援要請を受け、調査・開発等で得られた知見や保有する技術情報をもとに、課題解決のための積極的な技術支援を行っています。
- 現場を直接サポートして、現場状況に応じて適切な課題解決を図る「現場の技術支援」
- 計画、設計、施工に役立ち、都民も多方面で活用可能な「技術情報の蓄積・提供」
- 各事業を技術面から支え、かつ充実した技術支援のために必要な 「調査・開発」
- 重要資料等を収集・整理し、提供する「土木技術情報ライブラリー」
案内図
【東京都土木技術支援センター】
〒136-0075
東京都江東区新砂一丁目9番15号
電話03-5683-1512 FAX03-5683-1515
交通:地下鉄東西線 南砂町駅徒歩10分 または東陽町駅徒歩15分
東京都土木技術支援センターの歩み
東京都土木技術支援センターは、令和7年4月公益財団法人東京都道路整備保全公社に業務移管しました。
旧土木技術研究所(芝浦庁舎)~新砂庁舎への移転お別れ会(平成2年8月30日)~
旧土木技術研究所
大正11年4月 (1922)
| 東京市道路局試験所として(課)相当の廨として所長以下28名で発足した。 東京市衛生試験所構内(麹町区有楽町(現、千代田区丸の内三丁目)) |
大正13年6月 (1924)
| 庁舎を新築移転した。 (芝区新芝町12番地(現、港区芝浦3丁目、札の辻橋際)) |
大正15年12月 (1926)
| 東京市土木局道路課試験所に改称し、(掛)相当の廨となった。 |
昭和4年2月 (1929)
| 道路撒布用瀝青乳剤製造方法の特許を取得した。 |
昭和4年 (1929)
| 瀝青乳剤製造工場を設置した。 |
昭和5年2月 (1930)
| 急硬性瀝青乳剤製造方法の特許を取得した。 |
昭和7年10月 (1932)
| 東京市土木局土木試験所と改称し、(掛)相当の廨となった。 |
昭和15年4月 (1940)
| 東京帝国大学地震研究所から地盤沈下調査の業務を引き継いだ。 |
昭和17年5月 (1942)
| 東京市土木技術研究所と改称し、(課)相当の独立廨となり調査掛と研究掛を置いた。 |
昭和18年7月 (1943)
| 東京都土木技術研究所と改称し、(課)相当の廨として都制にならい(掛)を(係)とした。 |
昭和20年3月 (1945)
| 第二次世界大戦の影響を受けて研究所職制廃止となった。 |
昭和23年11月 (1948)
| 東京都土木技術研究所として(部)相当の廨として再発足した。 (港区芝高浜町10番地(現、港区港南1-1-18)) 庶務課(庶務係、経理係)、調査課(技術係、地盤沈下調査係)、研究課(無機材料係、有機材料係、機械工事係)の3課・7係 |
昭和36年6月 (1961)
| 舗装等の実物実験のために戸田橋実験場を設置した。 (板橋区舟渡町(現、板橋区船渡4-14-12)) |
昭和44年4月 (1969)
| 都区技術職員の研修を目的として、5主査からなる研修課を新設した。 2課・3部・2係・5主査・11研究員 |
昭和56年4月 (1981)
| 研修課が建設局職員研修所に移転した。 (新宿区大久保3-10-1) |
昭和61年4月 (1986)
| 組織改正により研修課が廃止となった。 研修課の業務は、総務部が引き継いだ。 1課・3部・1副参事研究員・2係・12主任研究員 |
昭和61年8月 (1986)
| 組織改正により材料部が廃止となった。 材料部の材料試験受託業務は、(財)東京都駐車場公社(現、(公財)東京都道路整備保全公社))へ移管した。 1課・2部・2副参事研究員・2係・10主任研究員 |
平成3年7月 (1991)
| 江東区新砂一丁目に移転した。 (旧芝浦庁舎敷地は下水道局水処理センターの拡充用地となった。) |
平成11年9月 (1999)
| 外部の専門家、有識者、都民委員等からなる土木技術研究所評価委員会を設置し、重点課題研究についての外部評価制度を導入した。 |
平成14年4月 (2002)
| 創立80周年誌を刊行した。 |
平成15年4月 (2003)
| 建設局「民活・規制緩和行動計画」の取組みの一つとして、土木技術研究所ホームページで「東西地盤断面図」の提供を開始した。 |
平成16年4月 (2004)
| 「土研ニュースレター」の発行を開始した。 |
平成16年7月 (2004)
| 「新技術評価選定」制度がスタートした。 |
平成18年3月 (2006)
| 試験研究機関である土木技術研究所を廃止し、新たに現場における事業執行への技術支援などを行う土木技術センターを設置した。 |
土木技術センター
平成18年4月 (2006)
| 土木技術センターが、技術支援課・技術調査課の2課体制で発足した。 |
平成18年8月 (2006)
| 「土研ニュースレター」に替わり、「センターニュースレター」の発行を開始した。 |
平成20年4月 (2008)
| 技術支援課及び技術調査課が統合し、技術支援課の1課体制となった。 |
平成20年6月 (2008)
| 「センターニュースレター」に替わり、「土木技術センターニュース」の発行を開始した。 |
平成20年 (2008)
| 建設局工事監督補助業務に関する技術者等認定に関する業務を開始した。 |
土木技術支援・人材育成センター
平成21年4月 (2009)
| 土木技術センターを廃止し、新たに人材育成の諸取組を行う土木技術支援・人材育成センターが、1課体制で設置された。 |
平成21年7月 (2009)
| 「土木技術センターニュース」に替わり、「センター技術ニュース」の発行を開始した。 |
平成21年 (2009)
| 建設技術マイスター制度指導技術者の認定を開始した。 |
平成22年 (2010)
| 実物大の構造物モデルを活用した研修を開始した。 |
平成25年3月 (2013)
| 液状化予測図(平成24年度改定版)を作成、関係機関に配布するほか、インターネット上でも公開した。 |
平成25年10月 (2013)
| センターの指導技術者によるマイスター出前講座を開始した。 |
平成26年6月 (2014)
| 「東京の液状化予測図」と関連する地形・地盤の情報のインターネット公開について、その業績が認められ、地盤工学会より技術業績賞を受賞した。 |
平成26年 (2014)
| センターホームページで東京の地盤情報(GIS版)を公開した。 |
平成30年3月 (2018)
| 戸田橋実験場の全面改修を行い、新実験棟の運用を開始した。 |
令和4年3月 (2022)
| 液状化予測図と東京地盤図を改定し、ホームページで公開した。 |
令和4年4月 (2022)
| 創立100周年を迎え、創立100周年誌を刊行した。 |
令和6年4月 (2024)
| 組織改正により技術職の人材育成部門を建設局総務部へ移管し、1課10担当体制となった。 |
東京都土木技術支援センター
令和7年4月 (2025)
| 組織改正により、公益財団法人東京都道路整備保全公社に業務が移管された。 |