令和7年8月7日(木)
1. 目的
(公財)東京都道路整備保全公社では、都民のみなさんが、道とふれあい、道に親しみをもち、道が日々の生活に身近な施設であることを実感していただくために、「夢のみち」事業を実施しています。この事業の一環として、令和7年8月7日(木)に「夢のみち」2025親子体験ツアー 道路や橋のなぜなに教室 「土木材料試験センター見学ツアー」を実施しました。
2. ツアー概要
土木材料試験センターは、公共工事で使用される土木材料の性能試験を行う公的機関です。昭和61年から公社が運営しております。
親子での土木材料試験センター見学ツアーは、今回3回目の開催となります。鉄筋・コンクリート・アスファルトといった様々な土木の材料に直接触れながら材料試験の見学や体験を行ったあと、レンガと砂を使用したアーチ橋作りを体験していただきました。
3. 当日の流れ
①開会・見学前の事前説明
研修室にて、公社職員による挨拶、ガイダンス、概要説明を行い、ツアーが開会しました。
公社職員による概要説明
②超早強モルタル硬化実験(モルタル注入体験)
通常のモルタルは、固まるまでに1週間程度要するのに対し、超早強モルタルは30分程度で固まります。材料となるセメント、骨材、水を公社職員がスピーディーに混ぜ合わせ、参加者の皆さんにお好きな形の型枠に流し込んでいただきました。超早強モルタルが固まるまでの間は、別の実験を体験していただきました。
超早強モルタルの材料を説明
普通のモルタルと超早強モルタルの固まり方の違いを確認
公社職員が材料を混ぜていく
キャラクター等の型に流し込む
③アスファルト混合物曲げ体験
アスファルト混合物がどのように作られているのか等についての説明の後、砂や砂利等の材料に触れていただきました。アスファルト混合物は常温だと固いものの、高温になるとアスファルトが溶け柔らかくなります。60℃に温めたアスファルト混合物を曲げる体験を行い、子どもの力でも容易に曲げて割ることができることを実感していただきました
材料の説明
公社職員の実演を見学
混ぜ合わせる作業を体験
材料に触れる
アスファルト混合物を「おにぎり」を握るようにして固めてみる
常温のアスファルト混合物は固くて曲がらない
60℃に温めたアスファルト混合物は子どもの力でも曲げられる
④コンクリート圧縮試験見学
コンクリートは圧縮する力に強いものの、引っ張る力には弱い材料です。コンクリート圧縮試験を行い、コンクリートの強度の確認方法や、徐々にひびが入る様子を見学していただきました。
コンクリートに圧力をかけていく
内部はアルカリ性のため、フェノールフタレイン溶液をかけると紫色になる
⑤鉄筋引張試験見学
鉄筋は引張る力に強く、コンクリートの強度を高める材料です。鉄筋引張試験を行い、鉄筋の強度の確認方法を見学していただきました。鉄筋が破断する際のすさまじい破断音に皆さん驚いていました。
鉄筋を上下に引っ張る
鉄筋の破断音に耳を塞ぐ
破断され、熱を持った鉄筋に触れる
⑥超早強モルタル硬化実験(脱型体験、強度比較試験見学)
ツアーの最初に型枠に注入した超早強モルタルを型枠から外しました。しっかりと固まっている様子に、参加した皆さんは驚かれている様子でした。固まった超早強モルタルはお土産としてお持ち帰りいただきました。
固まった超早強モルタルを型から外す
⑦レンガ橋作製体験
続いて、職員よりレンガのアーチ橋が落ちない仕組みやアーチ橋の作り方の説明がありました。その後、二班に分かれてレンガ積みや目詰め、型枠外し等の作業を体験していただきました。完成した橋はレンガと砂だけでできているものの、親子で渡ってもびくともせず参加者の皆さんは感心している様子でした。
レンガのアーチ橋が落ちない仕組みの説明
型枠にレンガを積む
レンガとレンガの間を砂で埋める
木槌でたたく
型枠を外したレンガ橋の上を歩く
3人乗っても崩れない
レンガを一つ取って崩す
⑧閉会・アンケート
研修室に戻り、アンケートにご協力いただき、ツアーは閉会となりました。
普段意識することのない道路の土木材料ですが、見学中には皆さん感嘆の声を上げ、大変興味深く説明を聞き入っておられました。ツアー終了後は「親子ともども飽きずに、分かりやすく為になり大変よかった」「道路や橋などにさらに関心が湧いた」等の感想を頂きました。
集合写真
4. ツアーをもっと知るには
なお、本ツアーの詳細につきましては、令和7年11月1日発行予定の当公社広報誌「TR-mag.81号」に掲載する予定ですので、そちらも併せてご覧下さい。「TR-mag.」のバックナンバーは
コチラをご覧ください。